三谷建築設計事務所 富山県一級建築士事務所 住宅設計

「素・敵・通・信」は、2003年から発行している 手づくりの通信です。
「素敵な人との素敵な時間」をテーマに、住まいづくりやインテリアのアイデアと身近な話題を取り上げています。
「素・敵・通・信」をお読みになった感想や、楽しい情報をぜひお寄せください。
ご質問・ご要望もお気軽にどうぞ。


ご 挨 拶
厳しくも清々しい寒さの今日この頃。皆様 お元気でお過ごしのこととお慶び申し上げます。 2003年のスタートと同時に、かねてから計画していました通信を発行します。 今後、季刊を予定しています。「素敵な人との素敵な時間」をテーマに、「 素・敵・通・信 」と名づけました。 大好きなインテリアや建築の話題とともに、いろんな「素敵」をお届けしたいと思っています。 どうぞよろしくお願いします。 2003年 1 月26日 三谷 光雄 + 三谷 妙子

N E W S
昨秋、H14たかおか学遊塾で「暮らしを楽しむインテリア」の講座をしました。 初めてのことで不慣れでしたが、塾生の皆さんのご協力で全5回を無事終了しました。 みなさん、ありがとうございました!

名作椅子のプロフィール 1
「名作椅子」と呼ばれる椅子があることをご存知ですか? 機能的で、構造的にバランスが良く、まるで彫刻作品のような美しさを持った椅子。 各時代に興った芸術運動の中でエポックメイキングな椅子。 そして 長年に渡って人々に愛されロングセラーとなっている椅子。 そんな条件に当てはまる 優れた椅子が「名作椅子」と称されているのです。 お気に入りのインテリア雑誌を開いてみて下さい。写真の中には、きっと数々の名作椅子が写っているはず。 毎回、名作椅子のプロフィールをとりあげてみます。知っていると ちょっと楽しいですよ。

第1回は「ト−ネットのNo.14 」です。

誰でも きっとどこかで見たことがあるでしょう。 この椅子は1859年、ミヒャエル・トーネットが発表し、以来150年に渡って作りつづけられている 大ロングセラーの椅子です。
作者のミヒャエル・トーネットは1796年オーストリアの古い町ボッパルト(現ドイツ)に生まれました。製作に手間のかかる家具は、当時高価で貴重であったため一般庶民には手の届かないものでした。 家具職人のマイスター(親方)だったトーネットは「美しく均質で安価な椅子を、より多くの人達に提供したい」との考えから研究を重ね、曲木(まげき)の技術を開発しました。家具の大量生産への道を開いたのです。この時ヨーロッパは産業革命の途上でした。

「曲木」とはブナやナラなどの堅木を蒸気で蒸して柔らかくした後、型枠に嵌めて乾燥させる技術で、木の繊維を切断しないで丈夫で美しい曲線を持った家具を作る画期的な技術です。また、安価なブナ材を初めて使ったり、工場をブナ林の近くに建設したり、分解して運送できるデザインにしたりと 様々なコストダウンの工夫を凝らしました。
軽く美しく丈夫で手頃な価格の曲木椅子は、瞬く間に王宮にも庶民の家庭にも普及していきました。 中でも代表的なNo.14の椅子は現在まで7,000万脚が作られたそうです。  
ウィーンやパリのカフェで、そして誰かのダイニングで、トーネットの曲木椅子を見かけたら、ちょっと思い出してみてください。

トーネットのデザインは1,700種ものバリエーションがあります。 オルセー美術館にその一部が展示されていました。




映画の中のインテリア
  
  
昨年大評判だったフランス映画「アメリ」。もうご覧になりましたか?私は、最近 ようやくビデオで観ました。

内気で空想好きな主人公アメリのちょっぴり風変わりなラブストーリー。私はこの物語が大好きになり、続けて3回も ビデオを観てしまいました。 アメリが仕掛けた可愛いいたずらやエピソードも面白かったのですが、私は、アメリが住むモンマルトルの古いアパートのインテリアにとても興味を持ちました。

特に心惹かれたのが、その色彩です。ベッドルームやキッチンまでも赤い壁。そして緑や黒や黄色が、家具・ファブリックに印象的に使われていました。(なんとTVも緑色!)家具は「のみの市」で揃えたのかナと思わせるレトロな味わいのものばかり。その中にブタのランプや犬や鳥の絵画。(それがお喋りしたり・・・)非日常的な色調と相まって、おとぎ話のような 不思議な雰囲気なのです。それがアメリを一層魅力的にしているのでしょう。

もしアメリが超モダンな部屋に住んでいたら??・・・きっとガッカリですね。


心地よい住まいづくり 1 
  
  
「心地良い家」って、どんな家?
帰るとホッとする家、心がやすらぎ気持ちが落ち着く家、家族団欒が楽しい家、冬は暖かく 夏は涼しい家 自分の好みが生かされた家・・・こんな抽象的な言葉しか見つからない。 心地良さを演出する要素を、ひとつずつ取り上げて考えてみましょう。

「 敷地からのメッセージ 」
設計は、「 敷地・住む人の要望・予算 」等をカタチにしていく作業です。そのなかで建物の全体の形を決定するのは「敷地が持っている力」だと思っています。周囲の環境や地形、道路の位置、方位。その土地に馴染む形を見付けようと目を凝らすと、「何か」が見えてくるのです。どの方向が景色が良いか、どんな形が良いのか、敷地のどこに配置するのか・・・。時には時間がかかる時もありますが、敷地からのメッセージを読み解き、それをカタチにすることが心地良い住まいづくりの第一歩と言えるかもしれません。周辺の美しい景観を自分の家に取り入れる「借景」という方法があります。自然のメッセージを取り入れ、よく考えられた家のカタチは、道行く人にもやすらぎを与え、近隣の借景となるでしょう。そして、住む人をやさしく迎えてくれるでしょう。そんな家を創っていきたいものです。