三谷建築設計事務所 富山県一級建築士事務所 住宅設計

「素・敵・通・信」は、2003年から発行している 手づくりの通信です。
「素敵な人との素敵な時間」をテーマに、住まいづくりやインテリアのアイデアと身近な話題を取り上げています。
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秋が深まってきました。紅葉した葉が風に舞い散る季節です。
日ごとに寒くなりますが、暖かい部屋で夜を過ごすのは この季節の楽しみです。
お気に入りの本と温かい飲み物、静かな音楽を友にして。
2005年11月25日 三谷光雄 + 三谷妙子



「 照 明 計 画 」


住まいづくりでは、照明をプランする事もとても大切です。
一般に人間の一日の行動は、太陽の動きと深く関わっています。朝日が昇ると人は目覚めて活動を始め、昼に太陽が一番高く上った時に最も活発に行動します。そして夕日が沈む頃、人は一日の仕事を終えて休息をとるのです。照明計画は、私達の生体リズムに合わせて考えるのが、理にかなっていると言えるでしょう。


職場や学校など、活発に行動する目的の場所では、昼間の太陽のような青白くて爽やかな光で、室内を万遍なく照らすのが相応しいです。一方、住宅の照明は、「くつろぐ」「団欒する」「休息する」というのが目的なので、夕日のような赤みを帯びた光で、落ち着きのある 暖かな雰囲気の照明となるように計画します。

照明器具に使うランプは、大きく分けると、「蛍光灯」と「白熱灯」の2つに分類されます。
私達の事務所では、住宅には主に「白熱灯」または「蛍光灯の電球色」を提案しています。夜の窓からこぼれるオレンジ色の光は、あたたかな家庭を想わせ、疲れて帰って来た家族を優しく迎えてくれる光と感じるからです。

白熱灯、蛍光灯のそれぞれの特徴を生かして、部屋の使用目的によって、
例えば、 ・細やかな作業をする台所、家事室、子供室は蛍光灯。
・家族が集まるリビングは、白熱灯と蛍光灯の組み合わせ。
・食卓の上には、お料理を美味しく見せる白熱灯・・・という風に計画していきます。

また、照明器具の位置についても、ひと工夫すると、一層 素敵な照明になります。 先ほどの太陽の動きの話と重ねれば、部屋の天井の真ん中に取り付けた照明器具は、室内を万遍なく明るく照らす昼間の太陽のよう。皆で集まって楽しい団欒を過ごす時や、勉強や家事をする時にふさわしい明かりになります。そして照明器具を、壁の中ほど〜テーブルの上〜床の上と低くするにしたがって、沈んでいく夕日のように、静かに夜を楽しむのにピッタリな明かりになります。

住まう人の生活のシーンを思い浮かべながら、照明をプランし提案をするのは、とても楽しい作業です。完成して、思い通りに照明の美しい部屋になった時は、本当に嬉しくなります。よい照明計画は、明るさだけではなく、心も豊かにしてくれると思っています。あなたも、お部屋の明かりを素敵に演出してみませんか?



NHKテレビ「宮廷女官チャングムの誓い」
「チャングムの誓い」を毎週見ています。波乱万丈の展開が面白くて、次回が楽しみになり、今のところ皆勤賞です。 韓国の時代劇は初めてみましたが、ストーリーだけでなく、衣装やヘアスタイルや宮廷料理、当時の風習など珍しいことが沢山あって、とても興味深いです。特に、私はドラマを見ていても室内の様子が気になります。日本と似ているけれど、やっぱり韓国独特のものがありますね。例えば、「障子」。

日本の障子は、一般的に 桟が室内側で紙を室外側に貼りますが、韓国では逆で、室内側に紙を貼ってあります。その為、韓国の障子は、室内から見た表情はフラットでシンプル。そして外から差し込む光を通して、桟のシルエットが影絵のように美しく浮かび上がっています。建物の外観を見た時には、障子建具の桟が陰影を帯びて、深い表情をつくっています。よく見ると、桟は素木のものばかりでなく、青や緑色に彩色したものもあり、建物全体のアクセントとなっているようです。また、身分の高い人の部屋には、凝ったデザインの幾何学模様の組子桟がいくつもあって、たいへん美しいです。でも何故、韓国と日本では紙の張り方が逆になったのでしょうか?・・・とても気に掛かるところです。



「 剣 持 勇 の スタッキングスツール 」  
誰でも見覚えのあるこの椅子は、1958年に発表された 剣持 勇 デザインのスタッキングスツールです。日本の生活環境に合わせたコンパクトなサイズ(W400×D360×H440)、何脚も積み重ね可能で省スペース、並べた時に前後左右がぴたりと納まる合理性を持ち、どんな部屋にも似合うシンプルなデザインで、今日まで多くの人々に愛されてきました。現在までに120万脚以上が販売されているそうです。日本の名作椅子と呼ぶに相応しい作品です。

剣持勇は1912年、東京に生まれました。商工省工芸指導所に技師として在籍中に、ドイツ人建築家ブルーノ・タウトの指導を受け、大きな影響を受けました。また、アメリカやヨーロッパを視察し、その時の経験から、「日本」を意識した良質のデザインを大切にする「ジャパニーズ・モダン・デザイン」を提唱しました。
日本のインテリアデザイナーの草分けとして、常にトップを走り続けた剣持の仕事は、ホテルのインテリア、家具、食器、車など多岐に渡っています。

スタッキングスツールは、ことさら奇をてらうことのない 何気ないデザインなのに、細部まで考え抜かれ、機能と美しさがピタリと合っています。特にインテリアに詳しい人でなくても、剣持を知らない人でも、長く愛用したくなる椅子だと思います。「えっ?これってそんなに有名な椅子だったの?」という声が聞こえてきそう・・・。『普通の人々の生活環境の質をレベルアップする。』というのが、剣持の夢だったそうですが、この椅子はそんな思いがカタチになっています。スタッキングスツールは、座面の色と素材、木部の塗装色が選べます。家族めいめいがお気に入りの色を選んで、私だけのスタッキングスツールを作ってもらうのも楽しいかもしれません。なにしろ一脚の値段が12,600円。製作時の合理性まで考えてあるので、低コストに出来るのです。そんな点も、普通の生活のレベルアップに貢献しています。






夏に松本・安曇野へ旅しました。楽しい思い出いっぱいの小旅行となりました。

まつもと市民芸術館  松本市深志3-10-1
 
訪ねたのは夕日が沈む頃。広い館内には人影もなく、我々2人だけ。なんて贅沢な時間・・・。 正面にゆったりと伸びてゆく緩やかな大階段と、壁に穿たれた大小のガラスの窓からこぼれる光がとても印象的です。 ほの暗い照明が深い海の底のようで、静かな、幻想的な空間を満喫しました。外が暗くなるにしたがって、涙のしずくのようなペンダントライトが、窓ガラスに映りこんで、とてもきれい!松本民藝家具で揃えた、落ち着いた雰囲気のカフェでゆっくりお茶を楽しみました。

  

■ 「草間弥生 魂のおきどころ」展  松本市美術館 松本市中央4-2-22
 
街中に貼られた草間弥生のポスター。その射るような視線に導かれて(?)松本市美術館に行ってきました。松本は草間の生まれ故郷です。美術館の正面には、まったく唐突に・・・といった感じで、草間作品の巨大でカラフルな花のオブジェが。(その大きさは、お掃除しているおじさんと比べれば分かるでしょうか?)美術館全体がクサマ・ワールドになっていました。実は私達は、虫の卵のようなツブツブ水玉模様や、どこまでも際限なくつづくような網目模様は、ちょっと苦手でした。でも、これだけ沢山の作品を、時代とテーマに沿ってじっくりと見学&体験するうちに、なんとな〜く、ほんの少〜しだけ草間のメッセージが解ってきたような気が・・・? 鏡や闇や光を使ったインスタレーションは、特に印象深く面白かったです。



安曇野ちひろ美術館  北安曇郡松川村西原
 
絵本作家いわさきちひろの美術館。夏休みとあって、全国から見学に来た家族連れでいっぱい。広い前庭では夏の強い日差しをものともせず、池や芝生で遊ぶ元気な子供達が大勢いました。遠くに見える山々の稜線と相似系の屋根のラインを眺めながら、館内に入ります。軽やかな印象の木組の天井、塗り壁、無垢の床板。自然光が差し込み、館内にいても、いつも外の気配を感じていられる美術館です。園内の一角には、ちひろが愛した黒姫高原の山荘のレプリカが建っていて、アトリエ内部が見学できます。自然と子供を愛したちひろの人柄が偲ばれる室内です。ちひろ美術館はお年寄りから小さな子供まで、皆がそれぞれの視点で楽しめる美術館だと思います。

 

レストラン 鯛 萬  松本市大手4-2-4
 
いつものように突然出掛けた旅なので、今夜泊まる宿を探していました。すると、街中で見覚えのある建物を発見!・・・それが「レストラン鯛萬」です。20ン年前、やはり松本を旅した時に、ランチした思い出のレストラン。(私は、今でも、その時座った席 食べたお料理を覚えています。とても素敵だったものですから。)当時と変わらぬ佇まい、いや、もっと風格を増して再会したことに大感激。思い切って大奮発して、その夜 ディナーに出かけました。天井の高いボールルーム。ぱりっとした麻のクロスで涼しげに整えられた美しいテーブル。灯りに食器がきらきら輝いて、旅先の軽装の我が身がちょっと恥ずかしいくらいでしたが、サービスしてくださる方のさりげない気配りで、緊張も次第に解けました。どのお皿も美味しく美しく、ゆっくりと時間をかけてフランス料理を堪能しました。

 

松本で見つけたお気に入り
 


松本の七夕人形・・・ 「夏なのに、何故 雛人形?」と訝しく思っていましたが、どうやら七夕様の飾りのようです。家の玄関やお店のウインドウに飾ってありました。顔の表情や衣装が一つ一つ違っていて、見比べるのも楽しかったです。
 


松本駅のロゴ・・・ 駅の正面で、レトロな感じの表札を発見。JR松本駅は工事中でしたが、新しい建物になってもずっとこのままあったらいいな。
 


蔵造りの家・・・りっぱなナマコ壁の家々。蔵の雰囲気を生かして、おしゃれなお店になっているところも沢山ありました。思わず入ってみたくなります。
 


おやき・・・かの有名な信州の郷土食。ちひろ美術館のカフェで食べました。素朴なおいしさ!






■ だっくわーず
見た目はラスクのよう。でも噛むと柔らかいので、初めて食べた時、ちょっと驚きました。「中尾清月堂」のお菓子です。アーモンドクリームとマロンクリームの2種類があって、どちらも香ばしくて美味しいです。クリームの量が程よくて、ほんのりした甘さ。香り高いコーヒーと一緒に「いっただきま〜す!」 紅葉したヤマボウシ」の葉っぱを添えて、四角いお皿に載せてみました。