三谷建築設計事務所 富山県一級建築士事務所 住宅設計
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高松に戻り、牟礼町のイサム・ノグチ庭園美術館へ。 ここも、ずっと以前から見学したいと思い続けていたところです。

事前の予約が必要で、出発前に受け取った往復葉書を大切に持って行きました。美術館から届いた地図には、「分かりにくい場所にあるので、時間に余裕をもって来てください」と書かれていましたが、本当に迷って予約の時間に遅れそうになり、冷や汗をかきました。

イサム・ノグチ庭園美術館  香川県高松市牟礼町牟礼351

ここでは、十数人のグループ毎に、係の方の案内で見学することになっています。

園内は一切撮影禁止なので、しっかり目と心に刻みつけて来ました。アトリエ、展示蔵、住まい(イサム家)、庭園が、彫刻家イサム・ノグチの生前使っていたそのままに保存されています。古い民家や蔵を移築した建物は、簡素で美しく、静かな気持ちになります。イサム家では、格子越しに見えるAKARIのあたたかな光が印象的でした。

代表作の「エナジー・ボイド」「真夜中の太陽」が古い酒蔵で見学できました。イサム家の裏の庭園も作業場の石のサークル内の作品も、すべて生前の指示通りに展示しているのだそうです。芸術家の感性に触れた気がしました。






おだやかな瀬戸内海の景色を楽しみながら、再び瀬戸大橋を渡り、倉敷に行きました。

運河沿いの通りは、大勢の人が歩いています。きっと全国から、この美しい町を訪れているのでしょう。散策中、運河を、花嫁さんと花婿さんを乗せた舟がゆっくりと通ってゆきました。とてもきれいでうっとり。観光客から「おめでとう」の声が上がっていました。

大 原 美 術 館  岡山県倉敷市中央1-1-15

大原美術館はエル・グレコ、モネ、マティスなどの絵画のコレクションが有名ですが、私達が特に楽しんだのは工芸館・東洋館です。

バーナード・リーチや浜田庄司などの焼物も見応えがあるし、大原家の古い米蔵を再利用した展示室がとても良い雰囲気なのです。
各室の、床、壁、窓、建具のデザイン。そして中庭から眺める各々の蔵の外観が楽しい。
それにしても、創始者である実業家・大原孫三郎氏は偉大な方です。お陰で、時代を経た今も、私達はすばらしい美術に親しむことができます。
   


大原美術館正面。


工芸品を展示している蔵。ひとつだけ赤く塗られた蔵があって、可愛い。



カフェ・グレコでひと休みしました。


美術館向かいの有隣荘と今橋の龍の模様が、人目を引きます。。


川面に映る柳。


大原美術館の記念スタンプ。




いよいよ旅も最終日。早めに帰る予定でしたが、帰り道にもうひとつ訪ねたい美術館があり、急遽、寄って行くことにしました。名神道 栗東ICで降りました。

M I H O M U S E U M  滋賀県甲賀郡信楽町桃谷 300

信楽の山中、曲がりくねった山沿いの道を行くと、手入れの行き届いた広い駐車場にたどり着きます。

そこに車を止めてレセプション棟へ歩いて行き、更に電気自動車に乗って進み、トンネルを抜け、谷にかかる美しい橋を渡り、目指す美術館MIHO MUSEUMはようやく姿をみせます。
鉄とガラスで構成された明るく開放的な館内。さすがはルーブルのガラスのピラミッドと同じ設計者、I.M.ペイの建物です。(但し外観は、モダンな山寺みたいです。)ホール正面のガラス越しに見える 見事な枝振りの松と連なる山々 そして青空が、まるで舞台の背景のように思えました。

展示はエジプト、ギリシャ・ローマなどの古代美術を展示する南館と日本美術を展示する北館があり、今回私達はオーディオガイドを聞きながらじっくりと南館を見学しました。それぞれの展示室には解説のリーフレットが備えてあり、集めると一冊の解説書になる仕掛けです。何だか至れり尽くせりの美術館です。
道の両側は枝垂れ桜の並木だそうです。次回は春に訪れてお花見をし、北館もゆっくり見学したいと思いました。



美術館アプローチの美しい橋とトンネル。


美術館正面外観。



入り口正面の絵のような景色。


入り口正面の絵のような景色。




高知で泊まったのは「セブンデイズホテル プラス」。ビジネスホテルなのに、洗練されたデザインと細やかな心配りが感じられる とても素敵なホテルでした。
実は、以前雑誌で知って「いいな」と思っていたものの、その時は まさか自分が高知に行く機会があるとは思ってもいませんでした。今回の旅で泊まることができて、ラッキーでした。こんなホテルが、日本のあちこちにもっと増えたらいいのに、と思います。













◆ 心ゆくまで建物見学と美術館めぐりをした今回の旅。とても良い旅でした。美しいものを見ると、豊かな気持ちになって、元気になります。そして、あらためて、「本物」は人を感動させ、時代を超えて永く伝わっていくものだと思いました。


◆ 車で旅すると町の景色がよく見えます。強く感じたことは、どの地方のどの町でも、見覚えのある全国チェーンの店舗があり、よく似た外観の住宅が建ち並び、その地方独特の町の景色が失われていること。何だか寂しく、そしてこれから日本中どこへ行っても同じ風景になってしまうのでは、と心配にさえなってきます。

「美しい」と感じる基準は人それぞれだと思いますが、先人から伝わってきたデザインに対して、現代の私達がちょっとだけ敬意を表し、新しい建物に取り入れる心遣いがあったら、町の景色もずいぶん変わってくるのでは、と考えています。


◆ 心あたたまる出会いもありました。高知で入った居酒屋さんが、写真を撮って送ってくださったのです。(今回の旅で唯一のツーショット写真でした)。旅先の人との楽しい会話も、よい思い出となりました。




 旅の前半もお楽しみください